取引先の社長さんから「ワイキューブ」について話題を振られて、不勉強ながら聞いたことがない社名でした。私が独立する前の2011年以前に民事再生手続をした会社のようですね。

ワイキューブは、中小企業の新卒採用支援事業・企業ブランディング事業を行っていた会社です。

粗利率がウェブ系並に良いコンサルティング業界ですが、なぜ民事再生手続きをしたのでしょうか？

それは、人材への投資(給与・福利厚生・社内設備)に過剰投資したからだと本書で元社長の安田氏は述べられています。

なぜ倒産するほど過剰に投資したのかを分析すると

• 人材へ投資することが一番投資効率が良いと思ったから

という一点に集約されるでしょう。

良く中小企業の社長さんもおっしゃられることですね、「人への投資が一番」だって。

安田氏がすごいのは、人材への投資を莫大な借り入れで先行投資していったことです。

社内環境を豪勢にしたり、1Fにカフェ・地下に社員専用バーを作ったり。他にもいろいろあるので詳しくは本書で。

安田氏の言葉で印象的だったのが

給与を能力以上に上げたら今以上に頑張るかと思ったら、そうでもなかった。高い給与が当たり前になって、それ以上を欲するようになった。

私が経営する会社はワイキューブの1/100程度の小さなものですが、給与に投資したところで、たいしたリターンがないのは経験しましたね。

人材への投資は、売上比率を見て予算内で調整するとか、感情ではなく経営管理をする必要がありますね。